現在、WEBサイトを制作するツールはWordPressの他にもたくさんあります。
しかし、初期費用・月額維持費の安さ、デザイン性、WEBサイトを公開するまでの速さ、サイト更新の簡素さといったWEBサイト制作における総合的評価でWordPressを超えるサービスは今のところ見当たりません。
もちろん、個々の要素に注目した場合、WordPressよりもオススメできるサービスはあります。
しかし、WEBサイト制作で重要なことは総合力です。
簡単に作れるけれどもデザイン性が低かったり、デザイン性が高いけれども高額すぎたり、使いやすくても月の維持費が少し高額だったりと、なかなか思い通りにいきません。
WordPressが完全無欠というわけではありませんが、普通にパソコン操作ができて、インターネットを使って検索することができる方なら総合的に見てWordPressでサイトを制作することをお勧めします。
そこで今回は、もう少し掘り下げてWordPressでサイトを作るメリット・デメリットを説明していきます。
WordPressでサイトを作るメリット
- サイトの更新が簡単
全く更新しないホームページなら大丈夫ですが、ほとんどの方はブログ記事を追加したり、写真を差し替えたり、文章を変更したりするものです。店舗サイトなら営業時間や定休日の変更、大きな変化だと所在地が変わったりします。そのあたりの変更がコードを編集して作られたサイトの場合、何かを変える度にコード部分を書き換える必要がありますが、ワードプレスで作られたサイトの場合、専門的な知識が無くても簡単に変更可能です。
- 3万円~5万円でデザイン性の高いサイトが作成できる
これも大きなメリットです。無料のテンプレートを使ってもいいのですが、数万円でデザイナーの方が作った有料テンプレートを使う事ができます。買い切りの物が多いのですが、その場合購入後の経費は一切掛かりません。デザイン性も数万円とは思えないほど高いです。しかも、自分の所有するサイトならば、購入したテンプレート使って、いくつでも作成可能です。本当に自分の作りたいサイトのイメージがある方以外は有料テンプレートから大枠を決めて細部をカスタマイズするのがベストです。
- 外注先が豊富
WordPressは世界的なシェアを持っているシステムですので、扱える方が多いです。つまり、自分が分からない事・できない事を助けてもらえる外注先が豊富にあるという事です。私も何度も外注の方に助けて頂き自分のサイトをカスタマイズしていただきました。
- サービス終了が無い
これは補足ですが、他のレンタルシステムだとそのサービスが終了してしまう恐れがあります。もし終了した場合はサイトごと消えてしまいます。WordPressで作成した場合は自分にサイトの所有権がありますので、その心配はありません。とはいっても、有名なサービスは現在もシェアを拡大していますので、ある日突然サービスが終了してしまうという確率は低いでしょう。
以上がワードプレスでサイトを作るメリットです。次にデメリットを考えてみたいと思います。
WordPressでWEBサイト制作をするデメリット
- サイトのセキュリティ対策を自分でしなければいけない。
ほぼ、WordPressを使うデメリットはこれに集約されます。昨今、ネット上で行われるハッキング行為は無限に存在しています。これらの行為は無差別に行われていますが、その無差別攻撃から自サイトを守る必要があります。レンタルサイトが完璧とは言いませんが、何もセキュリティ対策をしていないWordPressサイトよりははるかに安全です。しかし、WordPressで作った場合でも必要最低限の対策をしていればそこまで大きな被害を受けることはありません。もちろん、何が起こるかは誰にもわかりませんが、ある程度の予防はできます。具体的には、「パスワードを複雑にする、サイトの中にある不要な物を削除する、バックアップを頻繁に取る」などです。この辺りもワードプレスを導入した初期段階で意識するべきことで、常にサイトの健康状態に気を配ることが必要です。
- 少しWEBの知識が必要。
レンタルサイトの場合は、サーバーという物を契約する必要はありません。省略したい人はドメインも契約不要です。しかし、ワードプレスで作成する場合はサーバーもドメインも両方契約しなければいけません。その2つを契約し、実際にサーバーにワードプレスをインストールする、自分のサイトをカスタマイズするといった作業が必要になります。しかし、「少し」と申し上げた通り、そこまで専門的な知識は必要ではありませんので、ネット上にあるマニュアルに沿って行えば簡単にできます。あくまで、レンタルサイトよりも知識が必要というだけで、普段スマートフォンを使いこなせている人ならばすぐに慣れます。
- サイトのカスタマイズ部分によっては専門知識が必要
写真の差し替え、文章を変えるくらいなら簡単にできるのですが、少々複雑なカスタマイズ、ノーコードで不可能な変更に関しては内部のコードを変更する必要があります。その場合少し高度な知識が必要になります。もちろん、ご自身で勉強してスキルを取得するのも良いのですが、膨大な時間がかかってしまうので、最初はネット上にあるクラウドサービスを利用するのがベターです。私の経験ですが、簡単な変更ですと5,000~10,000円、少し複雑な変更でも20,000円くらいでできます。あくまで私の経験ですので、非常に高度なカスタマイズの場合はもう少し経費が掛かることになります。
- 集客を自分でしなければいけない
レンタルサービスですと、少しサービス独自の集客力がありますが、ワードプレスの場合は本当に自分で集客しなければいけません。しかし、レンタルにせよワードプレスにせよ集客に関してはほとんどユーザーにゆだねられていますので、集客をしなければいけないという事実はどちらも同じです。集客に関してはワードプレスで作ったサイトが特段劣っているというわけではありません。
具体的なサイト作成手順
- 自分が良いと思うテンプレート探す
これを最初にやってください。自分が作りたいと思うサイトのベースとなるテンプレートを探しましょう。ドメイン・サーバー契約は後で良いです。ネットで「ワードプレス 有料テーマ」と検索すれば有名なサイトが出てきますので、その中から選んでみましょう。店舗サイト、通販サイト、企業サイト、大体どんなものでも有料テンプレートはあるので、余程の拘りが無い限りは気にった物が見つかるでしょう。
- 素材を集める
素材というのは主に写真や画像です。あなたの作ろうとしているサイトがどんなものであれ、写真が1枚も存在していないというサイトではないと思うので、自分がイメージしているサイトに必要な写真を集めてみましょう。スマホをお持ちの方なら、何枚でも試し撮りできるので、素材をできるだけ集めましょう。フォトショップ等で編集できれば尚良しです。最初は試作サイトを作るので、写真は大体でOKです。大枠が決まってから、正式な写真を撮りましょう。自分で撮る場合は無料ですが、無理なら職業カメラマンに1カット3,000円~5,000円くらいで依頼できます。
- 文章を考える
ここでいう文章というのは店舗情報などの定型文ではなく、あなたの商品の説明や売り込み文などです。文章を考えるといっても、最初はそこまで特殊な事は必要なく、思っていることを100文字程度で納めれば十分です。もし、写真ばかりで文章が無く、間延びしてしまうと感じるなら、サイトのコンテンツをできるだけ削除して規模を縮小しましょう。あとからコンテンツを追加することはいくらでもできます。
- 実際にドメインとサーバーを契約してサイトを作ってみる。
以上の事が完了したら、実際にテンプレートを購入、サーバー、ドメインを契約してサイトを作成してみます。ここまでかかった費用はテンプレート代金だけですので、おおよそ30,000円くらいの出費です。ここにサイトのカスタマイズ費用(大体20,000円~30000円ですが、カスタマイズしなくても十分な場合が多い)、写真撮影費(自分でやるなら無料)月々の維持費(サーバー、ドメイン料金の合計 約1,500円)がかかります。
以上のように、WordPressを使えば、高くても10万円くらいでWEBサイトは作成可能です。おそらく、普通に一からサイトを作成開始して公開までにかかる費用は10万円でおさまらない事がほとんどだと思います。私は写真撮影と文書作成は自分で行ったので、大体50,000円くらいでした。写真も文章も専門的な知識は無く、自分で良いと思った物を取り入れただけです。WEB制作に関してもほぼ初心者同然でした。それでも50,000円にしてはかなり出来の良いサイトになったと満足しています。完成までにかかった時間も3、4日程度でした。重要なことは、できるだけ安く、早く、70点くらいのサイトを完成させることです。外注に全て依頼するのもいいのですが、丸投げになってしまっては、時間とお金がかかってしまいます。もちろん、いくらでも経費が出せる方は、完全オリジナルのサイトをウェブ制作会社に依頼して作ってもらうのも選択肢の一つです。しかし、そういった経費が出せないけれども、簡単で早く安く、それなりにデザインの良いサイトを持ちたい方は有料WordPressテンプレートを購入して作成することをお勧めします。
この記事へのコメントはありません。